急にお葬式の知らせを受けて、何を着ていったらいいんだろう…特に靴はどうしよう…って悩んだことありませんか?
私は葬祭業界で20年近く働いてきましたが、実は女性からの「靴について」の質問がとても多いんです。
特に「パンプスは苦手だから、ぺたんこ靴でも大丈夫かな?」という相談はよくいただきます。
結論から言うと…
- ぺたんこ靴でも基本的にはOK
- パンプスが履けない場合は黒のシンプルなフラットシューズが第一候補
- オープントゥやカラフルな靴、派手な装飾があるものはNG
- 専門店やデパートからチェーン店やネットでも適切な靴が見つかる
「でも実際どんなぺたんこ靴が適切なの?」「絶対に避けるべき靴って?」など、具体的なポイントが知りたいですよね。
この記事では、長年葬儀に関わってきた経験から、女性のお葬式靴選びの悩みを解決していきます。
ぜひ参考にして、マナーを守りながらも自分の足に優しい靴選びをしてくださいね。
女性がお葬式に履く靴はぺたんこでもOK?

お葬式にはヒールのあるパンプスが常識でしょ?
と思っている方も多いかもしれませんが、実はそんなことはないんです。
ぺたんこ靴でも全然問題ありません。
特に最近は、ヒールによる足への負担を考慮して、ぺたんこ靴を選ぶ女性も増えてきています。
ぺたんこ靴がOKな理由と状況
お葬式にぺたんこ靴を履くことは、以下の理由で認められています。
- 長時間の立ち姿勢や移動が予想される葬儀での体への配慮
- 妊娠中の方やご高齢の方など、ヒールが辛い状況への理解
- 近年のマナーの変化と実用性の重視
私の経験上、実際に多くの葬儀でぺたんこ靴を履いている方を見かけます。
お葬式は予想以上に長時間に及ぶことが多く、立ったり座ったりの動作も多いもの。
「マナーを守りたいけど、足が痛くなると集中できない」というジレンマを感じる方は多いんです。
特に妊娠中の方は、安全面からもぺたんこ靴の方が断然おすすめ。
お葬式の本質は故人を偲ぶことであって、靴のヒールの高さではありません。
ぺたんこ靴を選ぶ際の注意点
とはいえ、どんなぺたんこ靴でも良いというわけではないんです。
選ぶ際には以下のポイントを押さえましょう。
- 黒色で上品なデザインのものを選ぶ
- 光沢が強すぎない素材のものを選ぶ
- カジュアルすぎないフォーマルなデザインを心がける
ぺたんこだからといって、バレエシューズのようなカジュアルなデザインや、飾りの多いものは避けた方が無難です。
シンプルで上品な黒のぺたんこ靴であれば、十分に葬儀の場にふさわしいと言えます。
私が特に勧めるのは、シンプルな黒の布製やマットな合成皮革のフラットシューズ。
エナメル素材やキラキラした装飾のあるものは避けましょう。
葬儀場は思った以上に床が硬かったり、立ち時間が長かったりするので、クッション性のある靴底のものを選ぶと長時間の着用でも疲れにくいですよ。
周囲への配慮とバランス感覚
ぺたんこ靴を選ぶ際に、もうひとつ大切なのが「周囲とのバランス」です。
- 他の参列者との調和を考慮する
- 自分の服装全体とのバランスを取る
- 葬儀の規模や場所によって適切さが変わる場合も
例えば、家族葬のような小規模な葬儀であれば、ぺたんこ靴も全く問題ありません。
一方、大規模な社葬などでは、少し改まった印象のものを選ぶ方が良いかもしれません。
私の友人は

自分が楽なのは大事だけど、故人の家族に『この人は適当に来たんだな』と思われたくはない
と言っていました。
この言葉は、葬儀における靴選びの本質を表していると思います。
要するに、ぺたんこ靴自体はOKだけど、「葬儀という場に敬意を払った選択をする」という姿勢が大切なんです。
実は私の妻も足に問題があり、いつもぺたんこ靴を選びます。
でも、その分、靴のデザインは特に上品なものを意識して選んでいるそうです。
葬儀の場では、「なぜぺたんこ靴を選んだのか」を問われることはありませんが、選んだ靴が「敬意」を表現できているかは大切なポイントです。
女性が葬式でパンプスが履けない場合、それ以外に履く靴の候補
「パンプスが苦手」「長時間履いていられない」という女性は多いもの。
でも大丈夫、パンプス以外にも葬式に適した靴はたくさんあります。
ここでは、パンプス以外の選択肢をいくつか紹介します。
フラットシューズの選び方
パンプスが履けない場合の第一候補はフラットシューズです。
- 黒色の光沢控えめなものを選ぶ
- 装飾がシンプルで控えめなデザインが◎
- つま先が丸すぎないやや細めのデザインが好ましい
フラットシューズは最近のフォーマルシーンでも受け入れられつつある靴です。
特に葬儀のような長時間の儀式では、実用性も考慮されるようになってきました。
私の姉は足のサイズが大きく、なかなか合うパンプスがないと言います。
そんな彼女がいつも選ぶのは、シンプルな黒のフラットシューズ。
「足元に目が行かないデザイン」というのが彼女の選ぶポイントだそうです。
実際、シンプルなフラットシューズなら、黒の喪服に合わせた時に違和感なく見えるんですよね。
ローファータイプの靴
もう一つの候補がローファータイプの靴です。
- 黒の本革や合成皮革のマットな素材を選ぶ
- 飾りが控えめで、フォーマル感のあるデザインを選ぶ
- ソールが薄すぎず、クッション性のあるものが長時間の着用に向いている
ローファーは履きやすさと上品さを兼ね備えた靴として人気があります。
パンプスほどフォーマル感はありませんが、デザインによっては十分に葬儀の場に適しています。
私のいとこは足に合うパンプスがなかなか見つからず、いつも黒のシンプルなローファーを履いています。

歩きやすいし、何より足が痛くならないから集中して参列できる
と言っていました。
確かに、足が痛くて故人を偲ぶ気持ちに集中できないより、歩きやすい靴で誠意を持って参列する方が大切だと思います。
ただし、学生靴のようなごつごつした印象のローファーや、金具などの装飾が目立つものは避けた方が無難ですよ。
バレエシューズの活用法
バレエシューズも状況によっては選択肢になります。
- 装飾が控えめで、光沢の少ない素材のものを選ぶ
- つま先が尖りすぎていないシンプルなデザインを選ぶ
- カジュアルすぎないよう、全体的に上品な印象のものを
バレエシューズは一般的にはカジュアルな印象がありますが、シンプルで上品なデザインのものもあります。
特に、リボンなどの装飾がないシンプルな黒のバレエシューズなら、葬儀の場でも違和感なく履けるでしょう。
私の知人は「バレエシューズは折りたたんでバッグに入れておける」という理由で愛用しているそうです。
実際、移動時は歩きやすい靴で、式場に着いてからバレエシューズに履き替えるという方法もあります。
ただし、あまりにもカジュアルな印象のものや、生地が薄すぎるものは避けた方が良いでしょう。
スリッポンタイプの選択
最近では、フォーマルなスリッポンタイプの靴も増えてきました。
- 黒の布製や合成皮革のシンプルなデザインを選ぶ
- ソールが白すぎないものを選ぶ(黒や同系色が◎)
- スニーカータイプではなく、よりフォーマルなデザインのものを
スリッポンというと、スニーカーのようなカジュアルなイメージがありますが、最近ではフォーマルシーンにも対応できるデザインのものが増えています。
特に、シンプルで上品なデザインのスリッポンは、パンプスが履けない方の強い味方になります。
私の娘は足のサイズが合わずパンプスが苦手で、黒のシンプルなスリッポンを葬儀用に持っています。
「見た目はローファーに近いけど、履きやすさはスリッポン」というタイプを選ぶといいでしょう。
ただし、あまりにもスポーティなデザインのものやソールが分厚いものは、葬儀の場にはふさわしくありません。
上品さとフォーマル感のバランスを考えて選びましょう。
女性がお葬式で履いてはいけない靴は?
お葬式に履いていく靴を選ぶとき、「これはNG」という基準も知っておくと安心ですよね。
マナー違反とならないよう、避けるべき靴のタイプをご紹介します。
デザイン面で避けるべきポイント
まず、デザイン面でNGとされる靴の特徴をまとめました。
- オープントゥやつま先が見える靴
- ピンヒールなど極端に細いヒール
- 厚底靴やプラットフォームタイプの靴
オープントゥの靴は、カジュアルすぎる印象を与えるため避けた方が無難です。
葬儀の場では「足の指が見える」こと自体がマナー違反とされることが多いんです。
また、ピンヒールのような華美な印象の靴も適切ではありません。
あるとき、ある女性がかなり高いピンヒールで葬儀に来られたことがありました。
靴の音が響き、焼香の際もバランスを崩しそうになっていて、周囲の方の視線が気になる場面も…。
厚底靴も同様に、カジュアルすぎる印象を与えるため避けるべきです。
葬儀の場では、控えめで上品な印象の靴を選ぶことが大切です。
素材・色で避けるべきポイント
素材や色についても、避けた方が良いポイントがあります。
- エナメルなど光沢が強すぎる素材
- スエードやアニマル柄の素材
- 黒以外の色(グレーや紺でも避けた方が無難)
エナメル素材の靴は光沢が強く、葬儀の厳粛な雰囲気にそぐわないとされています。
実際に私が目撃したケースでは、エナメルパンプスを履いた女性が「派手すぎる」と感じられてしまったことがありました。
スエードやアニマル柄も避けるべき素材です。
特にアニマル柄は、動物を連想させるため「殺生」を想起させてしまうという考え方もあります。
色に関しては、基本的に黒一択と考えておくのが無難です。
「グレーや紺なら大丈夫かな?」と思われる方もいらっしゃいますが、特に理由がない限りは黒を選びましょう。
「黒のパンプスがなかったから」という理由で茶色の靴を履いてきた方を見かけたことがありますが、やはり周囲と比べると浮いて見えてしまいました。
葬儀の場では、目立たないことも一つの配慮です。
機能面で避けるべきポイント
機能面でも、避けた方が良い特徴があります。
- 歩くと大きな音がする靴
- 安定感がなく歩きにくい靴
- 極端にカジュアルな印象のスニーカー
葬儀の場は静かな環境であることが多いため、歩くたびに「コツコツ」と音が響く靴は避けた方が良いでしょう。
私が経験した中で、ある女性がヒールの金属部分がむき出しになったタイプの靴を履いていて、移動するたびに大きな音が響いていました。
故人を偲ぶ静かな時間に、そのような音が響くのは避けたいもの。
また、安定感がなく歩きにくい靴も避けるべきです。
葬儀では、焼香や献花など、立ったり座ったりする機会が多くあります。
そんなときに足元が不安定だと、不必要な注目を集めてしまいかねません。
スニーカーについては、特に明確な理由がない限り避けるのが無難です。
緊急時や足の状態によりやむを得ない場合は、できるだけ黒の上品なデザインのものを選びましょう。
装飾で避けるべきポイント
最後に、装飾面で避けるべきポイントをご紹介します。
- キラキラした装飾やラメ入りの靴
- 大きなリボンやバックルなど目立つ装飾
- カラフルな靴紐や装飾
キラキラした装飾やラメ入りの靴は、葬儀の厳粛な雰囲気にそぐわないため避けるべきです。
若い女性がキラキラしたストーンがついたパンプスで参列していたことがありましたが、確かに不釣り合いな印象を受けました。
大きなリボンやバックルなど、目立つ装飾がある靴も避けた方が良いでしょう。
例えば、つま先に大きなリボンがついたパンプスなどは、カジュアルな印象を与えてしまいます。
また、靴紐や装飾が黒以外のカラフルなものも避けるべきです。
「全体は黒だけど、靴底だけ赤い」というようなデザインの靴も、葬儀の場には適していません。
私の友人は、普段のパンプスがつま先にゴールドのロゴが入ったものだったため、葬儀用に装飾のないシンプルなものを別に用意していました。
それくらい、装飾については意識した方が良いということです。
葬儀の場での靴選びは、「目立たない」「控えめ」「上品」がキーワード。
この3つを意識して選べば、マナー違反になる心配はないでしょう。
葬式に履くパンプスはどこで買う?
さて、ここまでお葬式に履いていく靴の選び方についてお話してきましたが、「実際どこで買えばいいの?」という疑問にもお答えしましょう。
葬式に適した靴は、意外とさまざまな場所で手に入ります。
専門店・百貨店での購入
まず、フォーマル専門店や百貨店での購入について見ていきましょう。
- 冠婚葬祭専門店では葬儀に適した靴が確実に見つかる
- デパートの婦人靴売り場では質の良い靴が豊富
- 接客スタッフのアドバイスが受けられるメリットがある
冠婚葬祭専門店やフォーマルウェアを扱うお店では、葬儀にふさわしい靴を確実に見つけることができます。
私の妻は「一生もの」として、デパートで良質な黒のパンプスを購入しました。
10年以上経った今でも、手入れをしながら大切に使っています。
専門店やデパートでは、価格は少し高めになることが多いですが、長く使えるという点ではコスパが良いと言えるでしょう。
また、専門知識を持ったスタッフのアドバイスを受けられるのも大きなメリットです。
「葬儀に参列するための靴を探している」と伝えれば、適切なものを提案してくれます。
特に葬儀に参列する機会が多い方や、長く使える一足を探している方には、専門店や百貨店での購入をおすすめします。
一般的なチェーン店での購入
一般的な靴のチェーン店でも、葬儀に適した靴は見つかります。
- ABCマートなどの靴専門店では幅広い選択肢がある
- しまむらやGUなどでもシンプルな黒パンプスが手に入る
- リーズナブルな価格で購入できる場合が多い
ABCマートのような靴専門のチェーン店では、フォーマルシーンに適した靴も多く取り扱っています。
私の娘は就職活動用に購入したパンプスを、そのまま葬儀用としても使っていました。
値段もリーズナブルで、デザインもシンプルなものが多いため、選びやすいでしょう。
また、しまむらやGUなどのファストファッション店でも、シンプルな黒のパンプスやフラットシューズが手に入ります。
頻繁に使わない方や、予算を抑えたい方には、これらのチェーン店での購入も十分選択肢となります。
ただし、デザインが多様なので、先ほどご紹介したNG要素に注意して選ぶ必要があります。
カジュアルすぎるデザインや、装飾が派手なものは避けましょう。
オンラインショッピングの活用法
最近では、オンラインショッピングで葬儀用の靴を購入する方も増えています。
- Amazon、楽天市場などで「フォーマル パンプス」で検索すると多数のアイテムがヒット
- レビューや評価を参考にして選べる
- 自宅で比較検討できるメリットがある
AmazonやYahoo!ショッピング、楽天市場などの大手通販サイトでは、「葬儀 パンプス」「フォーマル 靴 黒」などのキーワードで検索すると、適切な靴が多数表示されます。
私のいとこは急にお葬式の連絡を受け、翌日配送で通販サイトから靴を購入したそうです。

すぐに届いたから慌てないでよかったよ
と言っていました。
オンラインショッピングの良いところは、自宅でじっくり比較検討できること。
サイズやデザイン、価格帯などを比べながら選べるのは大きなメリットです。
また、他の購入者のレビューや評価を参考にできるのも心強いポイントです。
ただし、実際に試し履きができないというデメリットもあるので、サイズ感には注意が必要です。
普段履いている靴のサイズを参考にするか、サイズ交換可能なショップを選ぶと安心です。
地元の靴店の活用
地元の個人経営の靴店も、実は良い選択肢です。
- 直接試し履きしながら選べる安心感がある
- 店主のアドバイスを受けられることが多い
- 長く履くための調整やケアのアドバイスも得られる
地元の靴店では、実際に試し履きしながら選べるという大きなメリットがあります。
私の母は昔から地元の靴店でフォーマル靴を購入しています。

足に合った靴を選んでくれるし、長持ちする
と言って信頼しています。
個人経営の靴店では、店主が直接アドバイスをしてくれることも多く、葬儀用として適切な靴を提案してくれるでしょう。
また、長く履くための調整やケアの方法も教えてもらえるのは大きな利点です。
特に、足の形に合わせた調整が必要な方や、自分の足に合った靴を確実に選びたい方には、地元の靴店での購入をおすすめします。
値段は少し高めになることもありますが、履き心地と長持ちという点では満足度が高いはずです。
葬儀用の靴は、突然必要になることもあります。
日頃から一足持っておくか、購入先を把握しておくと安心ですね。
「お葬式の靴は女性はぺたんこでもOK?」のまとめ
お葬式に履いていく靴について、女性が持ちやすい疑問にお答えしてきました。
最初は「パンプスじゃないとダメなの?」「ぺたんこ靴でもいいの?」と不安に思っていた方も、少しは安心できたでしょうか?
やはり大切なのは、故人への敬意を形に表すということ。
その上で、自分の足の状態や体調に合わせて、最適な靴を選ぶことが大切です。
最後にポイントをおさらいしておきましょう。
- ぺたんこ靴でも基本的には問題なし(シンプルで上品なものを選ぶ)
- パンプスが履けない場合は黒のフラットシューズやローファーが代替に
- オープントゥ、派手な装飾、エナメル素材、カラフルなものはNG
- 購入先は専門店から一般チェーン店、オンラインまで様々
お葬式の靴は女性にとって悩ましいポイントですが、基本的にはぺたんこ靴でもOKです。
大切なのは「黒」「シンプル」「上品」という3つのキーワードを押さえること。
派手な装飾やカジュアルすぎるデザインを避ければ、無難な選択ができるでしょう。
またパンプス以外にも、フラットシューズやローファーなど、選択肢は意外と多いもの。
自分の足に合った、長時間でも苦にならない靴を選んで、故人を偲ぶ気持ちに集中できるようにしましょう。
購入先も、専門店からチェーン店、オンラインショップまで幅広くあります。
突然お葬式の連絡を受けても慌てないよう、一足は持っておくことをおすすめします。
靴一つで印象は大きく変わります。
でも、何より大切なのは「故人を偲ぶ気持ち」。
足元のマナーを押さえつつ、心を込めてお別れの時間を過ごせるよう、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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