会社関係のお葬式に参列。気をつけてよかった3つのこと

会社関係のお葬式に参列する際の心得、これは意外と見落としがちなポイントが満載です。取引先の社長さんのお葬式となれば、なおさら緊張しますよね。かくいう私も同じような経験をして、冷や汗をかいたことがあります。

取引先のお葬式参列は、ビジネスマナーと弔意表現の両立が求められる場面。

でも大丈夫！今回は私の経験と知識を総動員して、あなたの不安を解消していきましょう。

私が「気をつけてよかった！」と思った3つの点がこちら。

• 服装は「黒」で統一し、装飾品は最小限に
• 受付では慌てず、丁寧な対応を心がける
• 社内での事前報告と事後フォローを忘れずに

これらのポイントを押さえておけば、会社の評判を下げることなく、きちんとした参列者として認識されますよ。

それでは、具体的なポイントを一つずつ解説していきます。

【ポイント1】服装と小物の”きちんと感”は見られている

会社関係のお葬式に参列すると、あなたの服装や持ち物は必ず周囲の目にさらされています。「そんな細かいところまで見られてるの？」と思うかもしれませんが、残念ながら答えはイエス。

特に取引先の社長のお葬式となれば、その会社の社員や他の取引先の方々も多数参列しているはず。あなたの服装や小物は、間接的に自社の印象にも関わってくるんです。

• 服装の色と素材にこだわる
• 小物類も黒で統一する
• 装飾品は必要最小限に
• 全体的な清潔感を大切に

これらのポイントは、単なる形式ではなく「会社の一員としての自覚」の表れとして見られているんですよ。

服装の色と素材にこだわる

お葬式の服装で基本中の基本は「黒」であること。

ビジネススーツでも濃紺ではなく、しっかりとした黒のスーツを選びましょう。私の知人は「濃い色なら大丈夫だろう」と紺のスーツで参列したところ、周囲から浮いてしまい、非常に居心地が悪かったと後悔していました。

また素材も重要です。光沢のある生地や派手な模様は避け、落ち着いたマットな素材を選ぶべき。

男性はシャツは白、ネクタイとベルトは黒の無地が鉄則です。女性も同様に、シンプルな黒の喪服が基本。冬でも薄手の黒ストッキングを忘れずに。

小物類も黒で統一する

靴やバッグなどの小物も、すべて黒で統一することをお勧めします。

私が以前参列した時、黒いスーツに茶色の靴で来ている方がいましたが、それだけで「細部まで気が回らない人」という印象を与えていました。

靴は黒の革靴で、できるだけ装飾がないシンプルなデザインを。バッグも黒の無地で、ブランドロゴなどが目立たないものを選びましょう。

私の友人は、普段使っているビジネスバッグ（茶色）でお葬式に行き、後から「あれは失礼だったかな」と気にしていました。細かいようで、こういった点も周囲は見ています。

装飾品は必要最小限に

アクセサリーや装飾品も、基本的には控えめに。

男性は結婚指輪以外のアクセサリーは外し、時計も派手でないシンプルなものを選びましょう。金色や派手な装飾のある時計は避けるべきです。

女性も同様に、真珠の一連ネックレスと結婚指輪程度が許容範囲。イヤリングやピアスも小さな真珠か小さな黒のものに限り、派手な装飾品は厳禁です。

特に注意したいのがネイル。派手な色や長すぎるデザインは避け、自然な色かクリアなものに留めておくのがベスト。

全体的な清潔感を大切に

服装だけでなく、全体的な身だしなみも見られています。

髪型は清潔感のあるスタイルに整え、男性は髭をきちんと剃る、女性は派手なメイクを避け落ち着いた化粧にするなど、細部まで気を配りましょう。

香水も控えめに。強い香りは場の雰囲気を乱すことになりかねません。

これらの「きちんと感」は、故人やご遺族への敬意の表れであると同時に、社会人としての基本的なマナーを身につけているかどうかの指標にもなります。

私の経験では、こうした細かい部分まで気を配れる人は、仕事の細部にも気を配れる人だという印象を与えます。逆に言えば、お葬式という公の場で服装のマナーが守れない人は、仕事のマナーも大丈夫なのか？と疑問を持たれることも。

会社関係のお葬式は、悲しい場ではありますが、自分の「社会人としての評価」が問われる場でもあるのです。

【ポイント2】受付での振る舞いは”会社の顔”になると意識する

会社関係のお葬式で意外と重要なのが、受付での振る舞い。特に取引先の社長のお葬式となれば、その瞬間だけでも「あなたが会社の顔」になることを覚悟しておく必要があります。

私も以前、慌てて受付で香典を探したり、記帳に手間取ったりした苦い経験があります。これは単なる個人的な失態ではなく、「あの会社の人はこんな感じなのか」という印象を与えてしまうもの。

• 受付前の準備が大切
• 言葉遣いと態度に気を配る
• 記帳と香典の渡し方をマスターする
• 集中して丁寧な対応を

これらのポイントを押さえて、冷静沈着に受付を済ませることが、会社の印象を左右するといっても過言ではありません。

受付前の準備が大切

受付での失敗を避けるために、事前の準備が何よりも重要です。

まず香典は新札を用意し、不祝儀袋に入れて、すぐに取り出せるようにしておきましょう。香典袋の表書きは「御霊前」（仏式の場合）と書き、中袋には会社名と氏名をきちんと記入しておきます。

私の知人は、慌てて準備した香典袋の表書きを間違えたまま気づかず、後から恥ずかしい思いをしたそうです。こういった細かなミスが、会社の評判に関わることも。

また名刺も用意しておくと良いでしょう。受付で記帳する際に必要になることもあります。私は香典と名刺をスーツの内ポケットに入れ、すぐに取り出せるよう準備しています。

言葉遣いと態度に気を配る

受付では、言葉遣いと態度も重要なポイントです。

「お悔やみ申し上げます」と丁寧に挨拶し、受付の方の指示に従いましょう。声のトーンは低めに抑え、動作はゆっくりと落ち着いて行うことが大切です。

特に取引先の社長のお葬式では、受付には遺族や会社の役員が立っていることも。そこでの第一印象が、あなたの会社の印象として残ることを忘れないでください。

私はかつて緊張のあまり挨拶の言葉を詰まらせてしまい、非常に居心地の悪い思いをしました。事前に何を言うか考えておくことも大切です。

記帳と香典の渡し方をマスターする

受付での作法として、記帳と香典の渡し方もマスターしておきましょう。

記帳では、所属の会社名と自分の名前をはっきりと書きます。「株式会社」などの表記も省略せずに書くのがマナー。また、住所を書く欄があれば会社の住所を記入します。

香典を渡す際は、両手で丁寧に、袋の表面を上にして差し出します。「お心ばかりですが」などの言葉を添えるのも良いでしょう。

私の同僚は記帳台で筆記具を探してもたついたことがあると言っていました。自分のペンを持参するなど、細かい準備も怠らないことが大切です。

集中して丁寧な対応を

受付は混雑していることも多く、焦りがちですが、そこは落ち着いて丁寧に対応することが肝心です。

周りに同僚がいる場合でも、受付中に雑談したり笑ったりするのは厳禁。常に謹んだ態度を保ちましょう。

また、スマートフォンをいじるなどの行為も失礼にあたります。受付に集中し、次の人の妨げにならないよう効率的かつ丁寧に済ませることを心がけてください。

私は一度、受付でうっかり携帯電話が鳴ってしまい、非常に恥ずかしい思いをしました。当然、マナー違反です。事前に必ず電源を切るか、マナーモードにしておきましょう。

このように、受付での振る舞いは意外と重要で、その短い時間の中であなたが「会社の顔」として見られていることを忘れないでください。故人への敬意を示すとともに、社会人としての基本的なマナーを守ることで、自分自身と会社の評判を守ることができるのです。

【ポイント3】社内での事前＆事後対応が意外と大事

会社関係のお葬式に参列する際、意外と見落としがちなのが社内での事前・事後対応です。私も若い頃は「参列さえすればいい」と思っていましたが、これが大きな間違い。

社内でのきちんとした手続きや報告は、会社組織の一員として非常に重要なマナーなんです。特に取引先の社長のお葬式ともなれば、会社としての対応も問われます。

• 上司への事前報告と業務調整を忘れずに
• 会社のルールに従った香典・弔電の準備
• 参列後の報告と感謝の気持ちを伝える
• 返礼品の扱いにも気を配る

これらの「見えない部分」での対応が、実は会社人としての評価を大きく左右するポイントなのです。

上司への事前報告と業務調整を忘れずに

お葬式に参列するということは、当然ながら勤務時間中に職場を離れることになります。

まず最初にすべきは、上司への報告です。「〇〇社の社長のお葬式に参列したい」と申し出て、許可をもらいましょう。その際、日時や場所、予定される不在時間なども伝えておくと良いですね。

私の経験では、こうした報告を怠ったり、直前になって慌てて伝えたりすると、「計画性がない」と思われることも。十分な余裕を持って報告することが大切です。

また、自分の不在中の業務をどうするかの調整も必要です。重要な会議や締め切りがある場合は、事前に調整や引き継ぎをしておきましょう。同僚に協力をお願いする場合は、丁寧にお願いし、後で感謝の気持ちを伝えることも忘れずに。

私はかつて、急なお葬式参列で同僚に業務をカバーしてもらったにもかかわらず、事後の感謝を怠ってしまい、関係がぎくしゃくしたことがあります。社内での人間関係も大切にしましょう。

会社のルールに従った香典・弔電の準備

香典や弔電については、会社によってルールが異なります。

会社として香典を出す場合、個人として別途香典を用意すべきかどうか。また、金額の相場はいくらか。こうした点は、総務部や上司に確認するのがベストです。

また、弔電を会社名で打つ場合も、誰が手配するのか、文面はどうするのかなど、事前に確認しておきましょう。

私の前職では、部署ごとに香典をまとめる慣習があり、それを知らずに個人で準備して二重になってしまったことがあります。会社のルールを把握することは非常に重要です。

参列後の報告と感謝の気持ちを伝える

お葬式参列後も、上司への報告を忘れてはいけません。

参列した旨を簡潔に報告し、もし何か特記事項があれば伝えておきましょう。例えば、遺族から会社へのメッセージを預かった場合や、他の取引先との重要な接点があった場合などです。

私は以前、お葬式で故人の息子さんから「父がお世話になった」というお礼の言葉を預かり、それを上司に伝えなかったことで、後から「なぜ報告しなかった」と叱られた経験があります。一見些細なことでも、ビジネス上重要な情報かもしれないのです。

また、自分の不在をカバーしてくれた同僚への感謝も忘れずに。「ありがとう」の一言で、職場の人間関係はより良くなります。

返礼品の扱いにも気を配る

お葬式後に香典返しなどの返礼品を受け取った場合も、適切な対応が必要です。

会社として香典を出した場合は、返礼品も会社のものになります。個人的に持ち帰らず、部署や会社で適切に分け合うなどのルールに従いましょう。

また、何らかの理由で個人的に高価な返礼品を受け取った場合は、コンプライアンス上の問題がないか、上司や法務部門に確認することも大切です。

私の知人は、取引先からの返礼品を何も考えずに自宅に持ち帰ったところ、後から「会社のルール違反ではないか」と問題になったことがありました。こうした点も、見落としがちですが重要なポイントです。

このように、社内での事前・事後対応は、お葬式参列という表面上の行為を支える「土台」のようなもの。表には見えにくいですが、プロフェッショナルとしての評価を左右する大切な要素なのです。

お葬式参列は悲しい場ではありますが、会社組織の一員として参列する場合は、こうした社内での対応も含めてきちんと行うことで、真の意味での「きちんと感」が醸成されるのだと思います。

「会社関係の葬式」と「身内や知人の葬式」の大きな違い

「お葬式はお葬式」と思いがちですが、実は「会社関係のお葬式」と「身内や知人のお葬式」には大きな違いがあります。この違いを理解していないと、思わぬ失敗をしてしまうことも。

私も最初は違いを意識せず、会社関係のお葬式でも親しい知人のお葬式と同じような振る舞いをして、後から「あれは適切ではなかった」と気づいたことがあります。

• 参列する「立場」と「役割」が根本的に異なる
• 求められる振る舞いのフォーマル度に差がある
• 感情表現や交流の深さに違いがある
• 社内手続きの必要性に大きな差

これらの違いを理解して、それぞれの場に適した参列の仕方をマスターしましょう。表にまとめると、その違いがより明確になります。

参列する「立場」と「役割」が根本的に異なる

会社関係のお葬式と身内のお葬式の最も根本的な違いは、あなたがどういう「立場」で参列しているかという点です。

会社関係のお葬式、特に取引先の社長のお葬式では、あなたは「会社の一員」「仕事上の関係者」として参列します。つまり、あなた個人だけでなく、あなたが所属する会社の代表としての側面があるんですね。

一方、身内や知人のお葬式では、純粋に「個人的な関係」に基づいて参列します。仕事上の関係性や会社の評価を意識する必要はなく、故人との個人的な絆が中心となります。

私の友人は「お葬式はお葬式でしょ」という認識のまま、取引先のお葬式で友人のお葬式と同じようにくだけた態度で参列し、後から上司に厳しく注意されたそうです。立場の違いを理解することは非常に重要ですよ。

求められる振る舞いのフォーマル度に差がある

振る舞いのフォーマル度にも大きな違いがあります。

会社関係のお葬式では、より厳格な喪服のマナー、礼儀正しい挨拶、節度ある言動が求められます。特に取引先の社長のお葬式となれば、その会社の社員や他の取引先も参列している中で、あなたの振る舞いは会社の評価にも関わってきます。

一方、身内や親しい知人のお葬式では、もちろん基本的なマナーは必要ですが、より自然体で参列することが許容されます。場合によっては「平服でお越しください」と指定されることもあり、形式よりも故人との関係性や弔意の真摯さが重視されます。

私は以前、親しい友人のお葬式と取引先のお葬式が同じ週にあり、アプローチの違いに戸惑った経験があります。友人のお葬式では思い出話に花を咲かせることもありましたが、取引先のお葬式ではそうした個人的な会話は控え、厳かな雰囲気を保つことに注力しました。

感情表現や交流の深さに違いがある

感情表現や他の参列者との交流の仕方も大きく異なります。

会社関係のお葬式では、感情表現は控えめにし、過度に悲しみを表したり、大きな声で泣いたりすることは避ける傾向にあります。また、他の参列者との会話も業務的・儀礼的なものが中心で、私語を慎み、笑顔や笑い声は厳に慎むべきです。

対して身内や知人のお葬式では、故人との関係性に応じた自然な感情表現が許容されます。長年の友人であれば涙を流すことも自然ですし、他の参列者と故人の思い出話をすることもあるでしょう。

私の経験では、親しい知人のお葬式では故人との思い出を語り合い、時には笑い声さえ出ることもありました。しかし、会社関係のお葬式ではそうした自然な感情表現は抑え、厳粛な雰囲気を保つことが大切だと実感しています。

社内手続きの必要性に大きな差

もう一つの大きな違いが、社内での手続きの必要性です。

会社関係のお葬式に参列する場合は、上司への報告、業務の引き継ぎ、慶弔休暇の申請、香典の準備（会社でまとめて出す場合）など、様々な社内手続きが必要になります。場合によっては、参列者を調整したり、会社としての弔電を出したりすることも。

一方、身内や知人のお葬式では、基本的に個人的な参列なので、会社には休暇申請をする程度で済むことが多いです。香典も個人で準備し、参列後の報告義務なども基本的にはありません。

私は若い頃、この違いを理解しておらず、取引先のお葬式に参列した際に事後報告を怠り、上司から

と聞かれて返答に困った経験があります。会社関係のお葬式は、個人の弔意表現だけでなく、ビジネス上の側面も持ち合わせていることを忘れてはいけません。

このように、一言で「お葬式」と言っても、会社関係のものと身内や知人のものでは、参列する立場や求められる振る舞いが大きく異なります。それぞれの場に応じた適切な対応をすることで、故人への敬意を示すとともに、社会人としての評価も高めることができるのです。

会社関係のお葬式に参列する際に気をつけたいことのまとめ

会社関係のお葬式に参列することは、単なる弔意の表明以上の意味を持ちます。特に取引先の社長のお葬式ともなれば、あなたは会社の一員として見られ、その振る舞いは自分自身の評価だけでなく、会社の評判にも影響します。

これまで見てきたように、服装や小物の”きちんと感”、受付での適切な振る舞い、社内での事前・事後対応、そして会社関係と身内のお葬式の違いを理解することが重要です。

• 服装は黒で統一し、装飾品は最小限に抑える
• 受付では慌てず、丁寧な対応を心がける
• 社内での報告や業務調整をきちんと行う
• 会社の代表としての意識を持ちつつ、故人への敬意を示す

これらのポイントをしっかり押さえておけば、会社関係のお葬式に参列する際の不安も軽減されるでしょう。

最後に一つ付け加えるなら、形式や作法に気を取られるあまり、本来の目的である「故人を悼み、ご遺族に弔意を示す」ことを忘れてはいけません。会社関係とはいえ、お葬式は人の死を悼む厳粛な場です。

心を込めて弔意を表しつつ、社会人としての適切なマナーを守る。その両立があなたの「人としての誠実さ」と「社会人としての信頼性」を高めることになるでしょう。会社関係のお葬式に参列する際は、この記事が少しでもあなたの助けになれば幸いです。